白い器に盛ったロシアのオリヴィエサラダと黒パン、ピクルス
🔪下準備25分
🔥調理35分
🌍料理ロシア料理

オリヴィエサラダの作り方|ロシアの年越し料理

26分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
STEP 11 / 5

根菜と卵を、角が残る固さにゆでる

所要時間30分

手順1: 根菜と卵を、角が残る固さにゆでる

じゃがいもとにんじんは皮つきのまま鍋に入れ、かぶる量の水と塩小さじ1を加えて中火にかけます。沸いたら中弱火へ落とし、にんじんは12〜15分、じゃがいもは18〜20分、竹串が中心に入るが表面が割れないところまでゆでます。卵は別鍋で水から加熱し、沸騰後10分で冷水へ取ります。鶏むね肉はローリエ、水500ml、塩小さじ1/4を入れた小鍋で弱火にし、湯面がゆらぐ状態を保ちます。厚い部分の中心が75℃に達したら、その温度を1分以上保って火を止め、ゆで汁の中で10分休ませます。

STEP 22 / 5

具材を7mm角にそろえる

所要時間18分

手順2: 具材を7mm角にそろえる

具材の粗熱を取り、触って熱さを感じない程度まで冷まします。皮と殻を除き、じゃがいも、にんじん、卵、鶏むね肉、ピクルスを7mm角に切ります。小さすぎると和えた時に崩れ、大きすぎると一口で味がそろいません。鶏肉は繊維を断つ向きに切ると、冷やした後も噛みやすくなります。切った具材の角が指で押しても崩れないことを確認してください。

STEP 33 / 5

ピクルスとグリーンピースを乾かす

所要時間5分

手順3: ピクルスとグリーンピースを乾かす

7mm角に刻んだピクルスはざるに5分置き、キッチンペーパーで表面を押さえます。冷凍グリーンピースは熱湯をかけて1分置き、冷水で冷ましてから布巾へ広げます。水滴が残ると、ボウルの底に調味液がたまり、マヨネーズが薄まります。表面はしっとりしていても、指で押した時に水がにじまない状態まで水分を落とします。ケーパーを入れる場合も汁を切り、粗く刻みます。

STEP 44 / 5

ソースを作り、具材をつぶさず和える

所要時間6分

手順4: ソースを作り、具材をつぶさず和える

大きなボウルにマヨネーズ120g、ディジョンマスタード小さじ2、ピクルスの漬け汁小さじ2、黒こしょう、刻んだケーパーを入れて混ぜます。具材を加え、へらを底から返すように8〜10回折り込み、最後にグリーンピースを加えます。じゃがいもの角が残り、表面にソースが薄くつややかに絡んだところで止めます。味見をして塩気が足りなければ、塩をひとつまみずつ加えます。

STEP 55 / 5

30分冷やし、浅く盛る

所要時間30分

手順5: 30分冷やし、浅く盛る

ボウルにラップをかけ、冷蔵庫で30分以上冷やします。じゃがいもがソースを抱え、ピクルスとケーパーの酸味がなじんだら、浅い皿へ低く盛ります。仕上げに2mm幅に刻んだディルを散らし、黒パンやピクルス、温かい[ペリメニ](/recipes/east-europe/russia/pelmeni)の横へ置きます。室温に長く置かず、取り分けた分以外はすぐ冷蔵庫へ戻してください。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
15品目

買い出しの前に

オリヴィエサラダの材料。じゃがいも、にんじん、卵、鶏むね肉、ピクルス、グリーンピース、ディル、マヨネーズ

4人分です。パンを添える前菜なら、6人で少しずつ取り分けられます。味を決めるのは高価な具ではなく、角切りの大きさと水分の少なさです。

材料 分量 代替・備考
じゃがいも 中3個、約420g メークインは形を保ちやすい。男爵なら皮つきでゆでて冷ます
にんじん 中1本、約150g 甘みと色。火を入れすぎず、串が通るところで止める
3個 白身と黄身を分けずに7mm角へ。卵アレルギーはFAQで扱う
鶏むね肉 1枚、約280g ゆでソーセージ250g、または厚切りハム200gでも作れる
冷凍グリーンピース 80g 缶詰は汁をよく切る。生の豆はゆでて冷ます
ディルピクルス、またはコルニション 90g 甘いピクルスなら漬け汁を使わず、酢小さじ1で酸味を補う
ケーパー 小さじ2、約10g 古いレストラン風の塩気。家庭版では省略できる
マヨネーズ 120g 卵不使用タイプは味と粘度を確認する
ディジョンマスタード 小さじ2、約10g からし小さじ1でもよい。マスタードアレルギーに注意
ピクルスの漬け汁 小さじ2、約10ml 具材が甘い時はレモン汁小さじ1に替える
小さじ1と1/4 根菜のゆで汁に小さじ1、鶏肉に小さじ1/4を使う
黒こしょう 小さじ1/3 仕上げに加える
フレッシュディル 8g 乾燥ディルなら1〜1.5gから。香りは弱くなる
ローリエ 1枚 鶏肉のゆで汁用。なくても作れる
500ml 鶏むね肉をゆでる分。肉が浸かる量を確保する
材料

日本でそろえる時の差

ロシアの家庭版には、ドクトルスカヤと呼ばれるゆでソーセージを使う例があります。Russia Beyondは、第二次世界大戦後に手に入りにくかったライチョウやザリガニが、より安価なソーセージへ置き換えられたと説明しています。日本のハムや魚肉ソーセージで代用すると甘みや燻製香が前に出ることがあるため、初回は鶏むね肉を使い、ピクルスとディルの酸味を中心に置きます。

ピクルスは、甘酢きゅうりより塩気と酸味がはっきりしたディルピクルスかコルニションが向いています。グリーンピースは冷凍品を短時間で解凍すると、缶詰より色と歯切れが残ります。ディルは8gしか使わないので、残りを魚料理やピクルスの香りづけに回す予定がなければ、乾燥品へ替えても構いません。

オリヴィエサラダで迷いやすいケーパー、ディル、ピクルス、中心温度計

生鮮のディルは、近所のスーパーで毎回同じ量が見つかるとは限りません。確認した販売ページでは、和歌山県産のフレッシュディル50gとして扱われ、収穫出荷時期は1〜7月と9〜12月、8月は端境期と案内されています。8gだけ使って残りを冷凍するか、乾燥ディルへ替えるかを先に決めると、50gを持て余しません。リンク先で内容量と当日の在庫を確認してから選んでください。

ケーパーは必須ではありませんが、オリヴィエの古いレストラン料理の気配を少しだけ戻せます。小さじ2で十分なので、余った分はパスタ、魚料理、パンツァネッラにも回せます。

ディルは香りの印象を決めます。少量でも冷たい根菜と卵の重さを軽くするので、使い切れない分はオクローシカや魚料理に回すと無駄になりません。

鶏むね肉は火を入れすぎると繊維が固く、角切りにした時にパサつきます。中心温度を測れると、サラダ用のしっとりした状態で止めやすくなります。

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材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

📊 栄養情報(1人分)
580
kcal
26.3g
タンパク質
30.5g
脂質
47.5g
炭水化物
5.5g
食物繊維
800mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
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材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

じゃがいもを7mm角に切ると、包丁の刃がまな板に当たる音がそろいます。卵の黄身が具材の隙間にほどけ、ピクルスの酸味がマヨネーズの重さを切る。冷たいのに、味の輪郭はぼやけません。

ロシア語では「салат Оливье(サラート・オリヴィエ)」と呼ばれ、英語圏やスペインでは「Russian salad」と呼ばれることがあります。ただのポテトサラダと決めてしまうと、肉や卵を含む小さな角切り、保存食の酸味、年越しに大きな鉢を囲む食べ方が抜け落ちます。Russia Beyondの現地向け記事でも、具材を同じ大きさにそろえ、ピクルスの水分を絞り、最後にグリーンピースを加える流れが紹介されています。

このレシピは、ロシアの家庭版で使われることのあるゆでソーセージを、火入れを見分けやすい鶏むね肉に置き換えたものです。守るのは、材料を同じ角切りにすること、酸味を甘くしすぎないこと、温かい具材をマヨネーズで和えないこと。盛り付けた直後より、冷蔵庫で30分休ませた後の方が、じゃがいもとソースの境目が落ち着きます。

調理のコツ

水っぽく混ぜすぎたサラダと、角切りが残ったオリヴィエサラダの比較

オリヴィエサラダの仕上がりを分けるのは、マヨネーズの量より具材に残った水分です。熱い根菜を和えればソースがゆるみ、ピクルスやグリーンピースの水滴がボウルの底にたまれば、冷やしても味が薄くなります。水分を足す前に、具材を冷やして状態を戻します。

具材がまだ温かい時

切った根菜を大皿やバットに広げ、湯気が出なくなるまで冷まします。急ぐ場合も、冷蔵庫へ熱いまま入れず、浅く広げて粗熱を取ってください。冷えた具材にソースを絡めると、じゃがいもの角が残ります。

ピクルスと豆の水分が多い時

ピクルスは刻んでから5分ざるに置き、ペーパーで表面を押さえます。グリーンピースは解凍後に一粒つぶさない程度に押し、水がにじまなければ十分です。和えた後に底へ液体が見えたら、マヨネーズを足さず、粗く刻んだゆで卵かじゃがいもを少量加えて冷やします。

マヨネーズを追加する時

最初の120gで全体をまとめ、冷蔵庫で30分休ませてから硬さを見ます。食べる直前に粉っぽく感じた時だけ、大さじ1ずつ足してください。漬け汁やヨーグルトを後から足すと、酸味より先に水分が増えます。

角切りの大きさをそろえる時

7mm角は、卵の黄身とピクルスの酸味を一口で受け止めやすい大きさです。具材によって5mmと1cmが混ざると、柔らかいじゃがいもだけがつぶれます。切り終わった時点で大きな角を取り除くと、和える回数を増やさずに済みます。

アレンジ・地域差と食卓

オリヴィエサラダには、材料が一つに固定された「本場の正解」はありません。1860年代のモスクワのレストランで出された料理と、手に入る材料で作る現在の家庭版では、同じ名前でも中身が大きく違います。差を隠して一つの型に押し込めるより、酸味、角切り、冷たさの三つを残して具材を選ぶ方が、日本の台所でも料理の筋が通ります。

ロシアの家庭版に寄せる

鶏むね肉を、ゆでソーセージ250gか、脂の少ないボロニアソーセージへ替えます。Russia Beyondの解説では、手に入りにくかった野鳥やザリガニの代わりに、第二次世界大戦後の家庭でドクトルスカヤのようなソーセージが使われるようになり、その後は鶏肉や牛肉の版も広がったとされています。ソーセージを使う時は、塩分が増えるため、根菜のゆで汁とソースの塩を控えて最後に調整します。

スペインのロシアンサラダに近づける

スペインで定番になったロシアンサラダは、じゃがいも、にんじん、グリーンピースにツナ、コルニション、ケーパー、マヨネーズを合わせる構成です。鶏肉を油漬けツナ150gへ替え、黒オリーブを少量加えると、同じ料理名から生まれた別の食卓へ寄せられます。ツナの油を切りすぎてぱさつく時は、マヨネーズを増やす前に小さじ1の油を混ぜ、酸味が重くならないか味を見ます。

肉なし・香り控えめにする

鶏肉を抜く場合は、グリーンピースを120gに増やし、卵を4個にすると食べ応えが落ちにくくなります。ディルの香りが強く感じられる人は、半量をパセリに替えますが、ピクルスまで甘いものに替えると酸味の柱がなくなるため、漬け汁は加えずレモン汁で調整してください。卵とマヨネーズ、マスタードの原材料表示は、アレルギーがある人用に個別に確認します。

祝いの日の盛り付け

黒パンやライ麦パンにのせると、卵とマヨネーズの丸い味に酸味が加わります。温かい料理の横に置くなら、ペリメニや鶏肉と穀物を包むクルニクと合わせ、食後にメドヴィクを出すと、冷たい前菜から温かい主菜、甘い菓子へ流れができます。日本の夕食では焼き鮭やゆで豚、酸味のあるスープにも合わせやすい料理です。

保存と作り置き

鶏肉、卵、マヨネーズを使うため、作ったサラダは清潔な浅い容器へ移し、できるだけ早く冷蔵庫へ入れます。厚生労働省も、加熱後の食品や残り物を室温に長く置かず、残り物は浅い容器に小分けして冷やすよう案内しています。食卓には一度に食べる量だけを出し、残りを大皿のまま置き続けないでください。

具材を切った状態での前日準備はできますが、ピクルスとグリーンピースは別容器に分け、和える直前にもう一度水気を取ります。マヨネーズまで和えたものは当日から翌日までを目安に食べ切り、常温に置いた時間が長いもの、においや粘りに変化があるものは味見をせず廃棄します。冷凍すると、じゃがいもの粒が崩れ、解凍時に水分が出るため向きません。

この料理の背景

ロシアの年越しの食卓に置かれたオリヴィエサラダ

オリヴィエサラダの出発点は、1860年代にモスクワのレストラン「エルミタージュ」で、ベルギー出身の料理人リュシアン・オリヴィエが作った料理だと説明されています。Russia Beyondの資料には、ライチョウ、仔牛の舌、キャビア、ザリガニの身、ケーパーなどが挙げられていますが、肝心のドレッシングの配合は知られていません。The Guardianも、当時の高価な材料を使う料理が、現在はスペインを含む各地の定番へ変わった経緯を紹介しています。

現代の家庭版が、元の料理と同じ姿で残っているわけではありません。入手しにくい野鳥やザリガニは、第二次世界大戦後のロシアでゆでソーセージへ置き換えられ、鶏肉や牛肉を使う版も広がりました。ケーパーの代わりにピクルスを使い、缶詰や冷凍のグリーンピースで作れる形になったことで、特別なレストラン料理ではなく、年越しに家族や友人が大きな鉢を囲む料理として定着します。ロシア語圏の新年の食卓で重視される料理だという説明も、現地向け資料に共通しています。

地域差は、単なる具材の置き換えではありません。スペインのロシアンサラダは、ツナ、コルニション、ケーパー、マヨネーズを使い、パンやローストした野菜と食べる別の食卓を作っています。日本で再現する時に守るべきなのは、希少な肉を探すことではなく、具材を同じ大きさに切り、酸味を一つ入れ、冷やしてから盛ることです。そうすれば、鶏むね肉や冷凍豆を使っても、祝いの日に少しずつ取り分ける料理の姿が残ります。

よくある質問

ハムやソーセージでも作れますか

作れます。ゆでソーセージなら250g、厚切りハムなら200gを鶏むね肉の代わりに使います。商品によって塩分と燻製香が違うため、ソースに塩を最初から加えず、和えてから味を決めてください。甘いハムを使う時は、ピクルスの漬け汁を抜かずに酸味を残します。

じゃがいもはメークインと男爵のどちらが向いていますか

角を残したいならメークインが扱いやすいです。男爵でも、皮つきのままゆで、串が通った時点で引き上げ、完全に冷ましてから切れば作れます。どちらを使う場合も、湯の中で煮崩れるまで加熱しないことが大切です。

マヨネーズを減らしたい、または卵を使えない場合はどうしますか

マヨネーズを90gまで減らすと、具材の角が見える軽い仕上がりになります。その場合も、漬け汁やヨーグルトで水分を補わず、冷やしてから硬さを確認します。卵を避ける場合は、卵不使用マヨネーズを原材料表示で確認し、ゆで卵を抜いてじゃがいもを50g増やしてください。卵、マヨネーズ、マスタードは器具を分ける必要がある場合もあります。

ケーパーは入れないとオリヴィエらしくなりませんか

必須ではありません。古いレストラン料理に挙げられる材料なので、10gだけ加えると塩気と酸味が増します。家庭版へ寄せるなら省略し、ピクルスを90gのまま使えば十分です。入れる場合は瓶の汁を切り、塩気を見てからソースを調整します。

作った後はどのくらい保存できますか

清潔な浅い容器に移して早く冷やし、当日から翌日までを目安に食べ切ります。常温に長く置いたもの、においや粘りが変わったものは、加熱して戻そうとせず廃棄してください。作り置きしたい時は、具材を切るところまでにして、マヨネーズとは食べる日に和える方が水分と安全性を管理しやすくなります。

主な参考リンク

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